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どうした照ノ富士関?調子を上げる上位陣のなかで一人4敗目を喫する



秋場所も早いもので折り返しの中日を迎えた。
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前日全勝対決を制した豪栄道関は、この日も合口の悪い難敵嘉風関を落ち着いて破り、星を伸ばした。

また、一敗に後退した隠岐の海関も今場所好調の御嶽海関を退け首位を追走している。
両横綱、綱取りがかかる稀勢の里関も白星を挙げ、注目力士が安泰の一日となった。

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そんな中、照ノ富士関がこの日栃煌山関に敗れ4敗目を喫した。
おそらく今場所の優勝ラインは2~3敗と予想されるため、優勝争いからの撤退を意味する痛い敗戦となってしまった。

ただ優勝争いを語る前に、何より内容が良くない。

7日目の貴ノ岩関戦では相手の低い当たりに攻めあぐね、前に出ようとしたところに出し投げをくらい、
踏みとどまれず土俵の外に出てしまった。

この日は、差し身の上手い栃煌山関に中に入られると、相手を抱え込んで振り回す、悪い癖を見せてしまう。
そして土俵際で押されると、何とか粘ろうとするが最後は投げに屈してしまった。

膝の怪我が深刻な状態で、13連敗となった夏場所の頃よりはまともに相撲は取れている。
しかし、今だに膝の怪我は癒えていない様子で、踏みとどまったり土俵際で押し込まれる場面では、
怪我をする前の様に堪えることができていない。
そして、何よりもまずいのは、怪我の原因となった相手を抱え込んで振り回すような大きな相撲を、
今だに見せてしまっているということだ。
土俵で攻めあぐねたり、慌てるとこの取り口を選んでしまう様だが、この相撲を変えられなければ
再び怪我を悪化させることになるのは疑いようのないことだ。


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照ノ富士関の強みは、大型力士特有の重い腰と、大型力士らしかぬ攻めのうまさにある。
まわしの取り方や、巻き替えて自分有利な態勢を作って攻めるなど非常に緻密な相撲を見せる。

例えるならば、引退した元大関把瑠都の力強さに加え、丁寧な攻めを加えたようなものである。それは強いはずだ。

事実、怪我をする以前はその強みがうまくかみ合い一気に大関に上がり、
そのまま横綱へと駆け上がって行く勢いを見せた。

おそらく、その余韻がまだ照ノ富士関の中に残っているのかもしれない。
それ故に、今だに相撲を変えられないのだろう。

しかし、膝の怪我で全てが変わってしまったのだ。怪我をする以前の状態に完全に戻ることは難しいと自覚すべきだ。
その上で、もっと立ち合いから低く当たり頭を付けるコンパクトな相撲を取らなければ、さらに上は目指せないだろう。

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照ノ富士関は、間違いなく現役若手力士の中で最高の実力を持っている。
横綱となり得る器だと考えられる。
なぜなら、前述した強みだけでなく、強い精神力を持ち合わせるからだ。
その精神的なタフさは、勝つために、迷いなく変化を選べることからもうかがい知れるが、
ある1番がそれを強く物語っている。

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それは、昨年の秋場所、まさに照ノ富士関が膝を負傷した場所の千秋楽での取り組みだ。
膝の怪我を抱え、すでに相撲が取れる状態になかったにも関わらず土俵に立ち、懸命に横綱鶴竜関と戦った相撲だ。

結果として、この取り組みは今もなお悩まされる怪我を悪化させてしまったかもしれない。結果だけで語るなら
賢明な判断ではなかったかもしれない。
しかし、目の前の一戦に、全力を出しつくす姿はまさにこれからの大相撲を背負っていく力士にふさわしいものだった。
胸を熱くさせられたものだ。
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大横綱千代の富士は、肩の脱臼癖という弱点を抱えて伸び悩む時期があったが、
必死の肉体改造で鋼の体を手にして身体に負担のかかる取り口を変えて、横綱となった。
怪我という試練を乗り越えことが、その後の大活躍につながったのだ。 


照ノ富士関も、膝のけがという試練を乗り越えてさらにスケールの大きな力士になってほしい。
横綱照ノ富士の誕生を心待ちにしている。


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