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暴行を認めた日馬富士が相撲界に残るために必要な3条件


日馬富士の暴行が報道されてから、わずか3日の間に相撲界の信用は大きく失われた。

相撲関係者による、ビール瓶を使った暴行は2007年時津風部屋で起こった死亡事件を想起させた。

そして、事件を起こした日馬富士を九州場所に出場させたことが非常にまずかった。

相撲協会は暴行報道がなかった場合、事件を有耶無耶にする意図があったと疑われても仕方がない対応だった。

結果として、数々の不祥事が起こってもなお相撲界の闇は濃く
相撲協会に自浄作用がないという印象を強くしてしまったのだ。

連日の報道では、日馬富士に対し引退も止む終えないという論調が目につく。

力士の模範たるべき横綱が、暴力行為をするなど言語道断で
それ相応の処分が必要だということは理解できる。

しかし、一人の相撲ファンとして
私は日馬富士を相撲界から締め出す選択をしないでほしいと考えている

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■乱暴な力士から洗練された横綱に成長

日馬富士は確かに乱暴な力士として有名だった。

大関時代には、出稽古先で土俵を割った稽古相手を必要以上の力で突き飛ばし羽目板に押し当てたという
粗暴な振る舞いをしている。

また、喫煙を禁止されている国技館の支度部屋でタバコを吸うなど素行に問題があったのは事実だろう。

しかし、それらは過去の話だ。

横綱に昇進し、そして2016年に力士会の会長となった現在では
不祥事を起こしたという報道は一切ない。

それどころか、白鵬に次ぐ9回の優勝という実績を作り、
そして取り組みの際も、土俵を落ちる力士を抱きとめるなど
横綱として強さと優しさを兼ね備えた力士となったのだ。

その姿を集約した場所が、先場所だろう。

一人横綱として、思うようにならない身体に鞭を打って戦い
最後には大関豪栄道を破って優勝する強さを見せた。

そして、豪栄道を押し出した後、その背中を2回叩いた。

実力者不在の場所を共に盛り上げたライバルに、労いをかけたのだ。

繰り返しになるが、ここ最近日馬富士が土俵上で見せていた姿は
間違いなく力士達の模範となるものだった。

だからこそ、日馬富士が貴ノ岩をビール瓶で殴った、
という報道を聞いてもピンとこないのだ。

あの日馬富士がなぜ?というのが、私の率直な印象だった。


■酒がらみの不祥事だけで相撲界から締め出すのは大きな損失だ。

連日この事件を取り上げる報道が続くことで、
日馬富士が暴行した経緯などが徐々に露わになってきている。

簡単にまとめると
モンゴル人力士で集まった酒宴で、貴ノ岩の態度を注意した際に、
口論となり暴行を働いたという。

日馬富士、酒宴、というワードが挙がったことで
日馬富士の酒癖が悪かったというネットニュースが複数投稿されている。

今回の事件を起こしたことを考えると、日馬富士は酒が入ると
抑えが利かなくなる性格であることが窺える。

ただ、日馬富士は、巡業先でファンに対する対応は丁寧で
特に障害を負っている相手に対しては誠意をもって対応することで知られている。

酒が入らなければ、心根の優しい人物であるのだろう。

だからこそ、ビール瓶で殴ったという一般感覚からは異常な行動だったとしても
酔った勢いで行ってしまった不祥事のみで、横綱として模範となる姿を見せていた力士に引退勧告し
相撲を取り上げてしまうのは、あまりにも残酷でもったいない行動ではないだろうか?


以前同じように暴行事件を起こし引退したのは、元横綱朝青竜だったが
彼がいなくなった後相撲は面白くなくなってしまった。

当時横綱になって間もない白鵬の壁になる強い存在を失ってしまったからだ。

現在、4横綱時代と言われているが、稀勢の里、鶴竜という二人の横綱が
力を落としてしまっている状況である。

日馬富士を失えば再び白鵬に対抗しうる横綱を失ってしまうことになる。

相撲の巡業という点からでも、大きな損失だろう。


そして何より、日馬富士が引退ということになれば
日本国籍を取得していないため大相撲の世界に留まることができなくなる。

つまり引退=大相撲との断絶を意味している。

白鵬全盛の時代に、9度優勝した実力を持つ横綱の経験は相撲界にとって
間違いなく財産だ。

暴行事件の責任を問われるのは仕方がないが、安易に日馬富士を切るという
解決策だけで良いのだろうか?

私は、この不祥事の償いを相撲で返させるべきだと思うのだ。

とはいえ、これだけ大きな問題を起こしてしまった責任を取らなければならない
こともまた事実だ。

私は、日馬富士が相撲を続けるには、罪を償い、再発防止策を提示し、さらに世間が相撲を続けても良いと感じる環境での
再スタートという3つの条件を受け入れる必要があると考えている。

それではその3条件を提示したいと思う。


■相撲界に残るための3つの条件

一つ目の罪を償うということは、
事件の全容が解明するまで警察の捜査に全面的に協力し
罪に問われた場合、その刑を真摯に受け止めることだ。

1人の社会人として、犯した罪を償わなければならない。
当然、事件が解明されるまでは本場所に参加することはできない。


二つ目の再発防止策ということだが
今回の事件の原因は、酒に酔ったことに起因しており
今後も日馬富士の行動を厳しく監督できる指導者が必要ということになる。

であるならば、長年師匠として日馬富士を見てきた伊勢ヶ浜親方以上に
規律に厳格な親方の指導が必要だろう。

最も適任なのは、貴乃花親方だ。

今回の一連の騒動は、貴乃花親方が被害届を出したことで明るみに出た可能性が高い。

被害届を提出する、ということはすなわち現役横綱を引退に追い込みかねない行動であり
内輪の問題を公にさらすことになる。

そこまでして、事件を公にしたかったのは、依然問題行為のなくならない相撲界を是正するために
あえて厳しい行動をとったと考えるべきだろう。

まさしく異例の対応だが、日馬富士が現役を続けるのであれば
伊勢ヶ浜部屋から貴乃花部屋に移籍し、貴乃花親方の指導を仰ぐべきだ。


最後に、日馬富士が相撲を続けるためには、社会的な罰を受けるだけでなく
信用を失った行動のけじめとして、番付の降格は免れないだろう。

具体的に言えば、本当に厳しい処分になるが
日馬富士を番付最下位の序の口まで落す必要がある。

最高位に就いていた人間を最下位に落とす。

それだけが、引退、廃業勧告以外の処分で
相撲協会が今回の暴行事件を重いものと認識していると示すことができる
ただ一つの手段ではないだろうか?


横綱が降格すること自体、かつて例がないことなのだが
世間を納得させる、つまり力士として日馬富士を世間に受け入れさせるためには
厳しすぎると世間が思えるぐらいの処分を加えなければならないだろう。


序の口から最速で十両に昇進した記録は所要6場所となっている。

つまり、最低でも1年程度は幕下以下を経験せざるということになる。

横綱に上がった力士が、幕下以下の状態で戦うことは
まさに暴行事件がいかに思い罪なのかを、周囲に身をもって示すことになる。

これこそ、相撲で罪を償うことになるのではないだろうか?

そして、その戦いの末に再び十両に昇格した際には
大きな拍手で迎えられるのではないだろうか?


暴行の罪を真摯に受け入れ、規律に厳格な貴乃花親方の指導を受け、序の口からの再出発。

ありえない条件かもしれないが、これならば
日馬富士を相撲界にとどめておくことが許されるのではないかと考えている。

このブログの記事を相撲協会の関係者が見てるとは思わないが、
ここまで厳しい処分を下してでも
私は、日馬富士を相撲界から追い出さないでほしいのだ。

横綱日馬富士は相撲界の財産なのだから。

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