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土俵に立つ両力士への声援が等しく大きいことが、素晴らしい場を作る


振り返ると、秋場所は異常な場所だった。

3横綱2大関が休場したのは、実に99年ぶりであり緊急事態と言って良いだろう。

有力力士たちの休場により、盛り上がりに欠けるのではないかという懸念が高まったが
序盤戦は若手が盛り上げ、中盤から後半にかけて豪栄道が優勝争いを引っ張り、最後は優勝決定戦で
日馬富士が勝利し、秋場所は大いに盛り上がった。


千秋楽に至るまでに、
豪栄道は、首位を走るもののその重圧にこらえきれなくなるように終盤連敗し
押しつぶされそうになりながら、必死に賜杯を目指しもがいていた。

日馬富士は、序盤に3連敗を喫し心が折れかけたように見えたが、
そこから持ち前の精神的な強さで懸命な相撲を取り続け、
なんとか千秋楽首位と星の差一つまでのところまで追いついたのだ。

両者の死に物狂いの頑張りが、観客に伝わったのだろう。

千秋楽の本割、優勝決定戦は、
平成28年夏場所の白鵬と稀勢の里の全勝対決や
今年の春場所、稀勢の里と照ノ富士との優勝決定戦にも劣らない
観客からの大きな声援があった。

豪栄道コールが起これば、それをかき消すように日馬富士コールが起こり
どちらをコールしているかわからないほどの大応援だった。

どちらに偏ることなく、両者に等しく大きな声援が飛ぶ会場の雰囲気は
素晴らしかったと感じたものだ。



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大一番になると、得てして声援が偏りがちだ。

例えば、稀勢の里が土俵に上がれば、
横綱昇進に苦しんできた経緯を知っている相撲ファンが多いこともあり
どうしても稀勢の里に大きな声援が集まる。

そして、白鵬が土俵に上がれば
その強さと振る舞いに対する批判から
対戦相手に大きく声援が飛ぶのが見慣れた光景になってしまっている。


また、九州場所では、ご当地の琴奨菊に大きな声援が集まり
最近では、名古屋場所に出身地が長野と地理的に近いため
御嶽海の応援団が大挙して訪れ声援を送っている。


観客にそれぞれ贔屓の力士がいるのは仕方がないことだ。

ただ、偏った声援が無用な緊張を生むことも少なくない。

その結果、立ち合いの呼吸が合わず、待ったをかけたり
声援を受けた力士の動きが硬くなるなどして、熱戦を期待された大一番が凡戦で終わってしまう場面も
何度も見受けられるのだ。


土俵に立つ力士は目の前の勝利を掴むために
それこそ砂にまみれて日夜稽古に励んでいる。

真摯に戦う力士たちの頑張りを思うならば、贔屓の力士に声援を送るのと同じ大きさで
対戦相手にも声援を送ってみることが、素晴らしい場を生み出すことに繋がるのではないだろうか?

そして、それこそが両力士が持っている力を最大限に出せる素晴らしい環境ではないかと感じるのだ。


来場所は、九州場所だ。

ご当地力士の琴奨菊、嘉風、松鳳山あたりにはそれこそ大きな声援が飛ぶだろう。

もしご当地力士に大きな声援を送ろうと思っている方がいらっしゃるならば
ぜひ、その声援の後に、対戦相手にも同じぐらい大きな声援を送ってほしいと思う。


今年の九州場所が、全ての力士にとって多くの声援が送られる
素晴らしい場所になることを願っている

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